HSPについて知っていくうちに、トラックドライバーへの転職という選択肢が浮かぶ人もいると思います。
当ブログにも、先日お問い合わせがありました。
全くの未経験だけど、自分にもできるのだろうか。
女性には厳しそうで躊躇してしまう。
そんな悩みに、現役ドライバーの私が見知っている限りの現実をお答えしたいと思います。
もくじ
未経験や女性でも大丈夫?
異業種からの転職で気になるのは、正真正銘の未経験で自信もないという場合。
さらに肉体労働ということから、女性だとなおさら躊躇してしまいますよね。
結論からいえば、どちらも全く問題ありません。
ただし、『未経験OK』と求人で謳っている会社を選びましょう。
トラックドライバーの仕事には、女性にもできるものもたくさんあります。
道行くトラックを見ていると、女性ドライバーも増えていることがわかると思います。
中には女性には腕力的に厳しい仕事もありますが、そういう会社は応募時や面接時に向こうから難色を示してくれるので大丈夫です。
逆に言うと、「女性にはキツイかも……」と言われるような会社だったら、それは間違いなく本当にキツいのでやめましょう。
私が運送業に足を踏み入れたのは19歳。
なんと運転免許を取得して半年という初心者でした。それを採用するほうもどうかと今では思いますが……若葉マーク貼って仕事しました。
当時の普通免許(現在の中型8t限定)は4tトラックまで運転できたので、「とりあえず免許があるから運ちゃんでもやるか」という人も多い時代でした。
初心者で入社した私の場合は極端な例かもしれませんが、今でも運送業界は未経験者でもOKなところが数多くあります。
必要な資格は自動車の運転免許だけ。
もちろん現在は免許によって運転できるトラックが違いますが、平成29年3月12日以降に取得した現在の普通免許でも、生協の宅配などは1.5tの小型トラックなので、運転できるのです。
さらに、小型トラックの仕事はAT車を使っているところも多くあるので、AT限定免許でも大丈夫。
それでも不安なら、軽トラックによる食材配達などから始める方法もあります。
なお、平成19年6月2日~平成29年3月11日までの間に取得した普通免許(現在の5t限定)なら、普通の2tトラックが運転できます。
車両総重量5t未満などといわれてもピンと来ないと思いますが、今は求人に免許の種別が詳しく書いてあるものも多いので、よく見てみましょう。
それ以前の普通免許では、4tトラックまで運転できます。
いずれにしても初めて運送業に足を踏み入れるなら、2tや1.5tなどの小さなトラックから始めるほうがハードルが低いですよ。
ドライバーは人手不足って本当?
ニュースや新聞、雑誌などで言われているとおり、運送業界の人手不足は紛れもない事実です。
先述しましたが、運転免許制度の改正により、3tや4tトラックを普通免許で運転できる人が減ってしまいました。
また、1991年にAT限定免許制度ができ、MT免許を取得する人は減りました。
私が免許を取得した頃も、同級生の女性は9割ぐらいAT免許を取得していました。
こうして、「仕事もねえしワッパ回しでもするか」とドライバーになる人も多かった昭和や平成初期の時代とは変わってゆき、昔ほど高賃金(ただし過酷な労働)でもなくなったため、気軽にドライバーになる人のいない時代になりました。
普通免許で4tまで運転できた時代のドライバーは、仕事をしているうちに大型免許が欲しくなる人が多数でした。さらにけん引免許を取得してトレーラードライバーへとステップアップするのです。
持っている免許で気軽にトラックに乗る→仕事に慣れてステップアップしたくなる→首振り(けん引)まで上り詰める
という図式で成り立っていた運送業界は、その入口の「持っている免許で気軽にトラックに乗る」という部分のハードルが恐ろしく高くなってしまったため、若い世代でドライバーになろうという人が大幅に減りました。
さらに、昭和から平成を現役バリバリのドライバーとして駆け抜けてきた世代が高齢化し、いまや運送業界は空前のドライバー不足に見舞われるという事態にまでなったのです。
そんな運送業界ですから、未経験でも女性でも、戦力になってくれるなら大歓迎です。
本当なら猫の手も借りたいんだけど、猫に運転させたら無免許なので行政処分ものですから。それ以前に猫には運転できない気もしますが。
ですから、運送会社が求人に『未経験OK』『女性歓迎』と掲げているなら、それは本当にOKなのです。
ハズレを引いたら転職すればいい
でも、いざ飛び込んでみたらとんでもないブラックだったり、思ったより拘束時間が長くて、家に帰ったら寝るだけの生活になってしまったりで、大変かもしれない……なんていう不安もあるかもしれませんね。
でも大丈夫。
実はドライバーは、同業他社への転職がとても多い職業でもあります。
例に漏れず私も、ドライバー職としては今の会社で6社目です。
途中に10年間OLをやったというブランクがあるにもかかわらず、です。
運送業は会社によって、また顧客によって、業務内容に大きな差がある職種です。
大型トラックやトレーラーに手積み手降ろし(荷物を全部バラで積み込んでバラで降ろす)という仕事もあれば、2tトラックでもフォークリフトによるパレット積みパレット降ろしで、力仕事がないという仕事もあるのです。
また、「ドライバーって”運転手”のことじゃないの?」と言いたくなるぐらい、運転なんてほんのちょっとで、すぐ近くをひたすら行ったり来たりなんてこともあります。
もちろん給料その他の待遇面もまちまち。
同じ内容の仕事をしていても、給料が雲泥の差だったなんてことも。
かくしてドライバーは、配送先で出会う他社のドライバーとの雑談などで情報を得て、今より希望に合う、待遇のいい会社へと転職をしていくのです。
新人が入ってきても、1週間もしないで辞めてしまうこともよくあります。
必死で引継ぎして、明日から独り立ちという日に「やっぱり辞めます」と言い出す人もいます。
なんならいきなりバックレで音信不通なんてのもあります。※これらの行為を推奨するわけではありません
ですから、「せっかく入社して教えてもらったのに申し訳ない」という気持ちを持ったとしても、実はよくあることなのです。
やってみてキツいと思ったら、職場の人と合わないと思ったら、話が違うと思ったら、辞めてしまのもひとつの道です。
でも、さすがにバックレはやめましょうね。
なお、大手や中堅の運送会社はともかく、町の小さな運送屋さんは、入社後2ヶ月は社会保険に加入させないというところも多々あります。
社会保険の加入要件のひとつに「2ヶ月以上の就業見込みがあること」というものがあります。
2ヶ月も続かずに辞める人が多いからこそ、会社もすぐには加入させないのです。
裏を返せば、社会保険も雇用保険も入っていないうちに辞めれば、次の転職先で「前職を1ヶ月もしないで辞めた」なんて言う必要もないし、知られることもないのです。
続けられそうだと思ったら、その時点で「絶対に続けるので社会保険に加入させてください!」と直談判すれば、大抵は入れてくれます。私も今の会社では入社1週間でそうしました。
さらに言ってしまえば、この令和の時代でもまだ社会保険のない会社も存在しています。違法なんですけどね……。
トラックを運転することは好きになれそうだけど、業務内容がどうも合わない。給与が安すぎる。拘束時間が長すぎる。
そう感じたら、別の会社を探すことが比較的簡単なのが、運送業界です。
ただし、続けるのが厳しいと感じたら、できるだけ独り立ちする前に退職してくださいね。
コースをもらって独り立ちした人に辞められてしまうと、会社はその穴を埋めなければならず、大迷惑をかけてしまうことになります。
少しでも会社に申し訳ないと思うなら、無理だと思ったら1日も早く辞めてあげましょう。
もし独り立ちしてから辞めるなら、会社に引き継ぎの猶予をあげてくださいね。
トラックなんて大きな車、本当に運転できるの?
乗用車しか乗っていない人にとって、トラックを運転するなんてハードルが高いですよね。
でも大丈夫。必ず慣れます。
先述しましたが、私がトラックに乗ったのは免許取得から半年。若葉マークです。
そりゃもうビビリまくりでした。
威張って言うことではありませんが、ぶつけることもありました。
でも、自分が乗っている乗用車をぶつけずに走れるなら、トラックも必ずぶつけずに走れるようになります。
最初の頃はミラーをこすったり荷台をこすったりしていた私も、今では普段自分が乗っている軽自動車より、いつも乗っているトラックのほうが運転しやすいぐらいです。
昨今はいい加減な会社もだいぶ減り、引継ぎをしっかりする会社がほとんどです。
初めてトラックに乗るという人には丁寧に教えてくれますし、運転に自信がないという人を強引に独り立ちさせるような会社もまずありません。
それでも怖いなら、気をつけることはひとつ。
”人にぶつけるよりモノにぶつけろ”です。
モノはお金で解決します。
けれど人に傷を付けてしまったら、お金では解決しないことも多くあります。
ドライバーに向いている人ってどんな人?
合わないと思ったら辞めればいい。
運転はそのうち慣れる。
でも、本当に私にできるのかな?
そう思う人は、次に挙げる条件に自分が当てはまっているかを確認してください。
- 車の運転が苦手ではない
- 時間を守ることができる
- 仕事の前日に深酒をしないでいられる
- 少々の体調不良でも休まずに働ける
これらが運転手の必須条件です。
普段から車の運転が苦手で、1時間ぐらい運転したらぐったりしてしまうような人には、さすがに向いていないでしょう。
時間厳守が大前提の業界ですから、時間にルーズな人にも向いていません。
言うまでもなく二日酔いでの出勤は言語道断です。
出社したらアルコールチェックがありますので、誤魔化すこともできません。
「3回アルコールチェックに引っかかったら解雇」という会社もありますから、お酒が大好きで我慢できないような人には難しいでしょう。
そして、ドライバーはちょっとした体調不良で穴を開けるわけにはいかない職業です。
一人ひとりに行き先が決まっているので、「なんだかだるい」「頭が痛い」「生理痛がキツい」ぐらいでは休めません。
私も生理痛は重いほうですが、辛いときでも服薬してお腹にカイロを貼って出勤しています。
起き上がれない・めまいがひどい・高熱がある・食あたりらしき症状でトイレから離れられない等々、明らかに運転に支障がある場合や、この状態で運転したら危険だなと周囲も納得するぐらいの体調不良でなければ、出勤するのが運送業界です。
厳しく感じるかもしれませんが、実はドライバーの仕事で最も重要なのは「体調管理」です。
睡眠時間を確保して、風邪をひくようなことを避け、体調が悪くなりそうなら早めに対策をすることも、仕事のうちなのです。
トラックドライバーへの第一歩、どうすればいい?
ここまでお読みいただいて、「もしかしたら私でもできるかな」と思った方は、せっかくだから第一歩を踏み出してみましょう。
だって駄目だったら辞めればいいんだから。
一歩を踏み出すのに必要なのは、まずは求人情報を見ることです。
ネットでも探せますし、町のお店にあるフリーペーパーでも探せます。
ガテン系の求人誌にも載っていますので、チェックしてみてくださいね。
運転手の求人はたくさんありますが、大型やトレーラードライバーの求人もあるので、その中から自分の資格でも始められる求人を探しましょう。
『未経験OK』は大前提ですが、次に気にするべきところは資格要件です。
「普通免許可」「AT限定可」「要準中型以上」「要大型免許」等々、いろいろな要件が書いてあります。
募集そのものはたくさんありますが、自分の所持免許等の条件に合った求人となると、だいぶ数が減ってきます。
でも運送会社には資格取得支援制度があるところも少なくないので、入社後に限定解除や準中型以上の免許取得資金を援助してくれる場合がありますから、そういうところを選ぶことをおすすめします。
どうしても資格条件が合わなさそうだったら、AT限定解除だけでもしてから応募するのもアリですね。
それも厳しいようなら、軽トラックの仕事を探してみましょう。
ヨシケイなどのミールキット宅配は、女性の就業率が高い仕事です。
また、ワンボックスでの仕出し弁当などから始めてみることもできます。
ダスキンなどのレンタル系でも女性が活躍していますが、ウォーターサーバーは重いのでおすすめしません。
生協などの食材配送は、グループ購入のところを選んだほうがいいですね。
体力があれば個人宅配もできますが、かなりキツいので覚悟が必要です。
エレベーターのない団地やマンションの4階・5階に運ぶことになりますから、体力に自信がある方におすすめします。
ワンボックスや軽トラックの仕事でも、大きな意味ではドライバー経験。
少しでも経験があるとなったら、トラックでの配送に転職するときに有利です。
資格要件に合うトラックの仕事が見つからなかったら、入門のつもりで軽やワンボックスから始めてみてはいかがでしょうか。
ただし、これらのドライバーは「一人の時間を持てるドライバー職」とは違います。
宅配は人との接点が多く、ある種の接客業ですし、営業もある場合があります。
あくまで宅配は「宅配」であり、「運送屋」とはちょっと違いますからご注意くださいね。
HSPに向いているといわれるトラックドライバーは「運送屋」です。
準中型免許を取得してから宅配以外の運送業に就くという方法も、選択肢に入れてみてはどうでしょうか。
やってみなけりゃわからない
向いているか向いていないか。
その答えは、やってみなければわかりません。
ただ、参考になるかはわかりませんが、私は特に運転が好きだったわけではなく、「免許もあるし、仕事中に歌えそうだな」という理由で運送業に足を踏み入れました。
そして、仕事で日々運転しているうちに、運転が大好きになったのです。
いったんドライバーを辞めて電車通勤のOLになってからは、運転したくてしたくてたまらなくなったし、道を走るトラックを見ると「私も乗りたい」と思ってしまうほどでした。
トラックドライバーは、運転が好きで一人の時間が欲しい人には天職です。
だって運転は「好きなこと」なわけですから、運転している時間は楽しいことをしているんです。
気分的には、「労働」している時間は積み下ろしの時だけ。
あとは楽しい楽しい一人のドライブタイムです。
そう考えると、実働時間なんて拘束時間のうち半分もないと思えてしまいますよ。
ここまで読んでいただいて、もし少しでも「面白そうだな」と感じたなら、チャレンジしてみることをオススメします!
でも、繰り返しになりますが、ハズレの会社を引くこともあるということを忘れないでくださいね。
ルート配送だったり、一発仕事だったり、長距離だったり、トラックドライバーにはいろんな仕事があります。
1社だけで「やっぱり駄目だ」と思わないで、ドライバーになりたいなら複数の会社を経験してみるのもアリだと個人的には思います。
あなたが天職だと思える仕事に出会えることを祈っています!
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