くもりのち私。

人の顔が覚えられない!軽度の相貌失認とHSP。人に会う恐怖克服の第一歩は?

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人より敏感で感受性の強いHSPを自覚している私ですが(HSPについての説明はこちらの記事へ)、人に会うことが苦手な理由はもうひとつあります。

 

それは、軽度の相貌失認です。

 

いや、実際に診断が下りたわけではないので、あくまで自己分析の結果ですが。

もしかしたら相貌失認ではなく、三次元の認識が苦手なのかもしれません。

いずれにせよ、私は人の顔を覚えることが極端に苦手なのです。

非常に、非常に、ひじょ~~~~~~に不便です。

 

それでは「相貌失認とは何か」から、私が実際にやっている対策までご紹介します。

同じ症状で苦しんでいる方に少しでも役立てることができれば幸いです。

 

相貌失認(そうぼうしつにん)とは

 

相貌失認は先天的または後天的な脳の障害で、人の顔を認識できないという症状があり、「失顔症」ともいわれています。全人口の2%が該当するといわれています。

顔のパーツひとつひとつを認識することはできるのですが、それらを組み合わせて「顔」として認識することができません。

重度の相貌失認になると、親兄弟の顔もわからないし、鏡に映った自分の顔も認識できないそうです。

 

私はおそらく軽度なので、時間をかければ覚えられます。

覚えやすい顔と覚えにくい顔があるので一概には言えませんが、街中でバッタリ会ってもわかるレベルになるには、毎日会社で顔を合わせる相手だとして4ヶ月ぐらいでしょうか。

覚えにくい顔の人だと、もっとかかります。

 

例えば、2年住んだアパートの隣の奥さんとスーパーで会ってもわかりませんでした。

車とナンバーは覚えていたので、奥さんが車に乗り込んだところで「ああ!」となったのです。

アパートの前で会ったんだったら、すぐにわかったんですけれどね。

 

更に、会っていないときに思い出すことが出来るレベルになるには、おそらく年単位の時間が必要になります。

4年近く連れ添っている夫の顔も、会っていない時にはボンヤリとしか思い出せません。会えばすぐにわかるんですけどね。

 

学校や社内など、その人がそこにいて当然の環境であれば、毎日会っていれば1ヶ月ほどで覚えられるかと思います。ただしその場合は、顔で覚えていないことのほうが圧倒的に多いです。

 

というのも、相貌失認の人は相手を顔で覚える前に、他の特徴で覚えてしまうからです。

特に先天的ならば、長いこと人の顔を覚えられない人生を送ってきているでしょうから、各自それなりに覚え方があると思います。

では、相貌失認の人はどうやって他者を認識しているのでしょうか。

 

相貌失認の人が他者を認識する手段

 

 

相貌失認の人は、顔以外のあらゆる情報で他者を認識する努力をしています。

ここからは、主に私が他者を認識するための情報を紹介します。

 

髪型と眼鏡の有無

 

まずは髪型、そして眼鏡の有無です。

ですが、これがなかなかの強敵です。なぜなら「眼鏡をかけている細身の男性」はほとんど同じに見えるからです。

ちなみに眼鏡がなくても、基本的には顔立ちの濃い薄いだけが判断材料になってしまいます。

性別や年齢、顔立ちを問わず、初めて会った人なら半日ぐらい面と向かって話し込んだ後でも、2分後にはわかりません。特徴的な髪型だった場合は「もしかしたらこの人かも」とうっすら思える程度です。

 

服装は重要なポイント

 

髪型と眼鏡の有無と組み合わせることで有力な情報になるのが服装です。ですが、席を立った隙に上着を脱がれたりしたらアウトです。

みんなが同じ制服を着ているような場合は役に立ちませんが、私服で上着の脱着がなければそこそこ有効です。

靴下や靴、バッグなども実は有力な情報です。

 

声の記憶力は高い

 

女性は特に髪形が頻繁に変わるので、日を置いて会うような場合は声が有力な情報になります。

おそらく健常者より他者の声を判別できるのではないかと自負しています。

また、声だけでなく、喋り方や発声の仕方なども判断材料になります。

かつて引っ越し先を探していたとき、不動産屋さんの担当者が全くわからなかったのですが、他のお客さんと話している声と話し方ですぐに判別できたことがありました。

 

体格や歩き方、仕草の特徴

 

歩き方はかなり重要なポイントです。体格と合わせることで、より認識しやすくなります。

また、手の運び方や笑い方なども、個人を識別する情報に繋がります。

 

人と会うときの対処法

 

こんな感じで他者の顔を覚えられないため、人と会うことはとても怖いです。

わからなければ失礼になってしまうし、次に会ったときもどうせ覚えていないし。

そこで私が考えた方法は「相手に見つけてもらうこと」でした。

 

待ち合わせには必ず早く行き、相手に見つけてもらう。

ただし目が合ってもわからないため、必ず本を読んで待つ。目の前に人が立っても、本に没頭しているふりして気づかない演技をする

そして、相手が声をかけてくれるまで待つのです。

バレバレかもしれないとは思うのですが、普通の人は知人の顔がわからないという感覚がわからないはずなので、思いつきもしないかなーという計算が含まれています。

 

また、街を歩くときは絶対に人の顔を見ません

うっかり知人に会って目を合わせてもわからないわけですから、失礼になってしまうように思えてしまうのです。

足下を見るか、周囲の街並みなどを眺めながら歩くのが習慣になっています。

更に「急いでいたので気づかなかった」という言い訳をするために、早足で歩くという習慣も身につきました。

もちろん電車の中でも絶対に人の顔は見ません。

これでうっかり「知ってる人を無視してしまうリスク」からは解放されます。

 

ちなみに街中で声をかけられた場合は、声や雰囲気、話の内容から誰だか探ります。最終的に誰だかわからないまま別れることもありますが、可能な限り記憶の引き出しを引っ掻き回します。

思い出せないと申し訳ないと気に病んでしまうのは、HSPによるものかもしれませんね。

 

新しく出会う人に有効な対策

 

 

相貌失認という障害を知る前は、「私、人の顔を覚えるのが苦手なので」と伝えても、ほとんどの場合が「みんなそうだよー」とか「あ、わかる。私は名前を覚えるのが苦手なんだよね」とか、軽く流されてしまっていました。

 

ですが、今はブラッド・ピット氏のおかげか、少しは相貌失認という障害が認知されてきています。

そこで、思い切って私はこう伝えることにしました。

 

「私、相貌失認っていう脳の障害があるので、人の顔を認識できなくて覚えられないんです」

 

これを言うとほとんどの場合、真剣に受け止めてくれます。

こちらからお願いする前に「じゃあこっちから声かけるよ」と言ってくれることもあります。

そう言われなくても、必ず「次にお会いしたときにわからないので、申し訳ないけど声をかけていただけると助かります」と付け加えます。

これで私はようやく「知っている人に対して失礼なことをしてしまう」という恐怖から解放されました。

今は、昔からの習慣で、カミングアウトした相手にも未だに気づいてたふりをしてしまうのを治すことが課題です。

 

人見知りは改善した?

 

相貌失認という障害を知ったことで、以前よりは人と接することへの恐怖は薄れました。

ただ私の場合はHSPという気質もあるため、やはり人と過ごすことは苦手です。

それでも相貌失認という障害とHSPという気質を認識できたことで、人と接することへの恐怖は大きく減りました。

自分を知ること、そして割り切ることが、人と接することへの苦手意識を乗り越えるための第一歩なのかもしれませんね。