普段メンタル的なことでは、HSP(HSPについての詳しい解説はこちら)についてのお話をメインでしていましたが、今日はメインのお話が少し変わります。
というのも、このたび心療内科で「全般性不安障害」と診断されたのです。
事の発端は不眠。それも、「眠れなかったらどうしよう」という不安が原因なのは自分でもわかっていたという状態です。
私に不眠の症状が生まれた経緯
1年ほど前に、ホットフラッシュに悩まされて眠れなかった時期がありましたが、その頃は処方された薬で眠ることができていました。
ですが、薬の服用をやめると「眠れなかったらどうしよう」という不安に襲われて、そこから不眠が始まりました。
何しろトラックドライバーですから、寝不足で運転するなんて言語道断。場合によっては人の命を奪ってしまう結果にもなりかねません。
それもフルタイムの仕事を辞めた理由のひとつでしたが、アルバイトになってから落ち着いていたはずの不眠が、なんとこの夏に復活。
おそらく熱帯夜の寝苦しさで目が覚めたことが、ホットフラッシュでの不眠を思い出させてしまったのだと思いますが。
ともあれ、ドライバーの仕事がある前夜は決まって朝方まで眠れなくなる症状が始まり、このままでは仕事に支障が出ると思って心療内科を受診したのでした。
全般性不安障害の症状
今の地域に引っ越してから初めて受診した心療内科でしたが、ここの先生がとてもじっくり話を聞いてくれる人でした。
細かな問診票への記入もありましたが、それだけではなく話の内容からいろいろなことを探っていただき、今まであちこちの病院(精神系を除く)を受診しても原因がわからなかった体調不良を含め、すべてに納得できる診断をくださったのです。
それが「全般性不安障害」でした。
症状は主に
- 仕事や学業、将来、天災、事故、病気などのさまざまな出来事または活動について、過剰な不安と心配がある。しかし、その原因は特定されたものではない。
- 不安や心配を感じている状態が6ヶ月以上続いており、不安や心配がない日よりある日のほうが多い
- 不安や心配は、次の症状のうち3つ以上の症状を伴っている。
- そわそわと落ち着かない、緊張してしまう、過敏になってしまう
- 疲れやすい
- 倦怠感
- 動悸・息切れ
- めまい・ふらつき感
- 集中できない、心が空白になってしまう
- 刺激に対して過敏に反応してしまう
- 頭痛や肩こりなど筋肉が緊張している
- 眠れない又は熟睡した感じがない
出展:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/全般性不安障害#症状
というものです。
そして、身体症状としては、頭痛・頭重・筋肉の緊張・下痢・疲れやすい・倦怠感・不眠などが挙げられますが、私はこれら全てが慢性的にあります。他にも胃が痛くなったり、腸が痛くなったり、耳鳴りが止まらなかったり。
今まで何ヶ所もの医療機関で検査を受けましたが、検査結果はすべて異常なしでした。
さらに全般性不安障害の身体症状としては、動悸や震え、息苦しさ、めまいなども挙げられますが、動悸は頻繁にあります。めまいはたまにですが。
先生にこの障害を教えてもらった際、まるでHSPを知ったときと同じような衝撃を受けました。
すべての辻褄が合ったんです。
私の場合は頭痛や疲労、倦怠感、慢性的な下痢もそうですが、特に筋肉の緊張がひどく、通っている接骨院では「こんなに体中がカチコチになっている人は初めてです」と言われるほどで、「鎧の巨人」とまで名づけられたほどです。
それもこれも、どうやらこの全般性不安障害のせいだったんだ、と腑に落ちたのです。
眠れなくて市販の薬を買ったときも「医師の処方もなしにこんな薬を飲んで、二度と目覚めなかったらどうしよう」と不安になって、まさかの市販睡眠改善薬に打ち勝つという結果を生み出したほどのネガティヴさでした。
大型ドライバーの夫と1時間連絡がつかないだけで「事故に遭ったんじゃないか」とか、墜落が怖くて飛行機に乗れないとか、出かけてる間に火事になるんじゃないかとか、ひどい時は自分が乗っている車がいきなり爆発するんじゃないかとか、家のドアを開けたら空き巣がいて殺されるんじゃないだろうかとか、自分でも取り越し苦労とわかっていても不安になってしまう理由もこれでわかりました。
でも、これが障害によるものだとわかれば、あとは治療に向けて動くだけです。
時間はかかるかもしれないけれど、障害が原因だと知ることができただけで明るいです!
HSPと全般性不安障害に関連性は?
いろいろと調べてはみましたが、HSPと関連性があると断言はできません。私は医師でも学者でもないので、勝手に判断することはできません。
けれど、調べていて気になることはありました。
全般性不安障害には、人見知り・内気・引っ込み思案などの気質要因があるとした解説を見つけたのです。
他にも、不安障害は基本的な気質が関係しているとした記事もありました。
また、単なるHSPの気質を全般性不安障害だと誤診してしまうおそれについて解説しているものについても出会うことができました。
つまり、HSPと全般性不安障害には似通ったところがあるということです。
HSPの「些細なことで動揺する」という気質は、不安障害と無関係ではないかもしれません。
変化を恐れたり、人との交流で気を使いすぎたりすることが、不安に繋がっているのかもしれないとは感じます。
このあたりはまた病院でちゃんと話を聞いてみる必要があるとは思っていますが、簡単にいえば「取り越し苦労だとわかっていても、あらゆるトラブルを想定して石橋を叩いて渡ろうとするのがHSP気質由来」だと私は思っています。
そこを超えて、「ありもしない、または起こる確率が極めて低いことまで想像して不安になってしまい、平常心を保てなくなり身体症状を来たすのが全般性不安障害」なのではないかと感じています。石橋があるかないかの問題以前ですね。
そう考えると、私の場合は確かにどちらにも当てはまります。
HSPとしての「最悪の事態を想定してあらゆる対策を考える」というところは、日常生活のすべてにおいて、ほぼ無意識にしています。そのおかげでトラブルを回避できることもあります。
それとは別に、全般性不安障害に該当すると感じる不安部分もあります。
最もわかりやすいものでいえば、何の根拠もないのに「明日の朝には自分が冷たくなっているかもしれない」と考えて眠れなくなってしまったり、「ついさっき電話で言葉を交わした夫が、今はもう心変わりしているかもしれない」と思って胃が痛くなったり、エスカレーターに乗れば「上の人が落ちてくるかもしれない」と思って体がガチガチになったり。
自分でも滑稽だと思っています。だからあまり人に話したことはありません。
確かにHSPの人のつぶやきを見ていても、ここまで極端な不安を吐露しているものはあまり見かけません。なるほど、障害と言われるのも頷けました。
どちらも不安になりやすいことは共通していますが、動揺を避けるために身構える不安はHSP由来のもの、「そんなことまで心配してたら何もできないよ」というレベルの不安で日常生活に支障を来たすようなものが全般性不安障害によるものだと、個人的には認識しました。
理由がわかれば対処はできる
私はHSPという気質を知ったことで「なーんだ、気質のせいじゃん」と気楽になれましたが、この全般性不安障害でも同じことを思いました。
「なーんだ、障害のせいじゃん」
だからといって不安になることを止められるわけではありませんが、不安になっても「大丈夫、考えすぎ」と自分に言い聞かせることは出来るのではないかと感じています。それで不安が解消されるかどうかは別問題だとしても、です。
日常生活にも支障をきたす(私の場合は主に不眠や重度の肩こりという形で)ことではありますが、気に病んでしまえば悪化するのは目に見えています。
ですからHSPと同様に、なるべく深く考えずにいることが大切なのではないかと思っています。
いちばん大切なのは、半日後に自分が死んでも後悔せずに済むほどに充実した日々を送ることなんでしょうね。
HSPと全般性不安障害、どう向かい合う?
メンタル的なものと向かい合うときは、客観視が重要だと思います。
なかなか簡単なことではないかもしれませんが、私は「HSP」という気質と「全般性不安障害」という障害を持っていると知ることができたおかげで、不安が生じた際に以前より冷静に考えられるようになりました。
「これはHSP由来のものかな?」
「さすがにこれは全般性不安障害のせいかな」
「この不安は、誰もが感じるんじゃないだろうか」
それを判別するためには、その不安を客観視する必要があります。
すると、そうすることで自分の不安そのものを冷静に考えることができるのです。
その結果、自分の不安が全般性不安障害によるものだと判断できれば、その不安は「普通の人は考えないこと」なので、強引にでも気にしないように意識する努力をすればいいんです。
HSP由来だとしたら、5人のうち4人は抱かない不安です。心の準備だけすれば大丈夫です。
誰もが不安になるだろうことならば、その不安要因を取り除く努力をしなければなりません。
人は多かれ少なかれ不安を持って生きているもの。
冷静に自分の気質や障害と向かい合っていくことが、抱える辛さを手放すための近道かもしれませんね。
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